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手足口病 詳細


感染症

手足口病 詳細

病原:コクサッキーA群ウイルスのA16型、A10型やエンテロウイルス71型などですが、近年A6型ウイルスの流行が注目されています。
潜伏期:3~7日。
症状:口内に口内炎様の粘膜疹が出現、手のひらと足底およびお尻に水疱性発疹が出現します。発熱は半分くらいの人で見られます。
最近問題となっているA6型による手足口病は特異で、高熱からヘルパンギーナ様症状を経て、上下肢に広範に発疹が出現、これが治ったときにかさぶたになります。治った後、30~40%の人で爪がはがれる爪甲脱落症が見られます。
治療:治療薬はなく、口内疹による摂食障害が強い場合は、ヘルパンギーナ同様与える食事に注意します。
合併症:まれですが、髄膜炎や脳炎の報告例があります。
注意点:治った後、2週間は予防注射を受けないようにします。
隔離:原因ウイルスは唾液中に1週間、糞便中に3~4週間も排出されますので、完全な隔離が困難な病気です。そのため、治癒証明書は不要になっています。

全国で手足口病が急増、静岡県では警報レベルに国立感染症研究所感染症情報センターによると手足口病の定点当たりの報告数は第19週以降増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状況となっている。




上図は国立感染症研究所感染症疫学センター発行の感染症週報(IDWR)より引用したものである。小児科定点医療機関から報告された各疾患の過去5年間同時期の報告数との比較を水平棒グラフにしたもので、中央から左に伸びていれば減少、右に伸びれば増加を意味している。これをみると手足口病は大きく右に伸びており、今年はかなり患者数が多い状況となっている。手足口病とは?
 手足口病は口腔粘膜、手、足、おしりに水疱性病変が出現するウイルス性疾患であり、原因ウイルスはコクサッキーウイルスA型およびエンテロウイルスである。まれにコクサッキーウイルスB型あるいはエコーウイルスでも発症する。主な原因ウイルス型はコクサッキーA10型、A6型、A16型およびエンテロウイルス71型である。教科書的な手足口病では口腔内頬粘膜の口内炎病変と手掌足底および臀部の水疱性病変がみられ、発熱は約半数でみられる。しかし、2000年頃からA6型による手足口病が出現し、2011年には全国流行を起こした。
A6型による手足口病は1~3日ほど39℃を超えるような高熱が持続し、咽頭粘膜にヘルパンギーナ様の口内疹が出現し、口囲にも小水疱が出現する。さらに手の前腕から上腕にかけて、足の下腿から大体にかけて比較的大きな水疱性病変が多発、臀部にも多数水疱性病変が出現するが、体幹にはほとんど発疹は出現しない。これらの皮疹は数日から1週間の経過で痂皮形成を示し、やがて痂皮は脱落する。当院の調査では水疱性病変内の水疱および脱落した痂皮から原因ウイルスが検出されるため、これらは感染源になり得る。
A6型による手足口病の大きな特徴は、治癒後約1ヶ月を経過すると30~40%の確率で手足の爪が浮いてはがれる、いわゆる爪甲脱落症を合併することである。

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